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ぶっこ抜きと手摘み [植物]

今年の2月、3月の極寒期は引きこもっていたので、ほとんど盆栽の手入れができませんした。9月は手入れの適期に入りますので、29日、できる物からと開始しました。
まずは成長旺盛だった五葉松(上越の木)の葉透かしと、ほぼ完成品の真柏の葉摘みをしました。
いずれもハサミで散髪店のごとく刈り揃えれば簡単ですが、直後に葉先が茶色くなったり(五葉松)、異なる葉種が伸びたり(真柏)します。
とはいっても根気のいる作業なので、五葉松はぶっこ抜きで真柏は基本に反して指先で摘まずに、ハサミでカットしました。

↓ 手入れ前の五葉松       ↓ 手入れ後
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↓ 手入れ前の上部の葉
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↓これまで 針金で固定して姿を整えていました
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↓ 効果があったものや幹に食い込んでしまった針金ははずします
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針金はずしは慎重でないと小枝を折ってしまいます。葉を整えるのも長いものを少しずつ抜いて整えれば綺麗にできますが、まあーここはぶっこ抜きで勘弁してもらいます。

↓ これだけ多くの葉を抜くのは一種の快感です
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折角なので、植え替えの適期ではありませんが根を崩さないように鉢替えも行い、水石(三重県員弁川石)を添えて一度飾ってあげました。
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さて、もう一つの真柏ですが、これは既に4年前、盆栽教室の先生から「完成です」と認められたのでその後の手入れを怠っていました。衰退の一路を歩んでいますので、とりあえず葉を丸く揃えておき、来春、鉢替えなどの荒療治をしたいと考えます。

↓ 手入れ前は雑草も育てていました(笑)
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使用している鉢は、陶芸に熱中していた頃の作品です。象嵌という手法を用いましたが初めて使用した艶消しの透明釉薬が、竹取物語をイメージした竹と月の輪郭部をぼかしてしまい失敗した残念作です。
何度も書いているように松柏類には釉薬鉢を使わないのが基本ですが、自分がいいと思えばそれで良しとしてこの釉薬鉢を使用しています。
デコボコになっている真柏の葉を丸く揃えるには、一葉ずつ指先でつまむように摘んで揃えるのが基本のようです。ハサミでカットすると垣根に利用されているカイズカイブキによく見られる現象のように、異種の葉が出てくると聞いています。

↓ 整理後の姿
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雑草を抜いて、針金2本を使用し左下の枝を上に押し上げ、ハサミで丸く刈り込みました。1時間の作業で終了しました。
マニュアルどおり一葉ずつ摘んでいると大変な時間と労力です。ハサミでカットしてまずい結果が出たらその時に対応すればよいと考えます。
何にでもマニュアルに従おうとしないのは、老人力かもしれません。

五葉松の植え替えをした鉢は、布に浸み込ませたわずかなオリーブオイルで拭いただけで奇麗になっています。こういうことこそ先生の指導やマニュアルにあるべきと思うのですが意外とありませんでした。
オリーブオイルについては実践派の先輩からお聞きしました。

マニュアルよりも実践重視でいきたいと常々思っています。


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