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安倍三代 [だるま広報]

9月14日、今朝は23度まで下がったので肌寒さを感じた。
どっちらけの新総裁が就任、数日前から決まったかのごとくの報道で、新聞もTVも見る気が失せていた。
だるまさんも同じ思いで『安倍三代』の読後感想を書いたようだが、感想文が届いていて今日まで私が預かっていた。
私の先月からの、某大企業が説明責任を果たさない対応について今日、副店長を呼んで再々度、問題点を指摘した。彼も私の主張を理解していても、会社には逆らえないという時代。説明しようとしない風潮こそ、安倍政権の問題だと思わざるをえない。
さらに一言いえば、課長たるもの自分で食い止めるのが我々世代の組織であった。説明になっていない回答書を持ってくる段階から副店長を連れてきたのは情けない。


だるまさんの「本日の一句」
  気の滅入る政り横目にジャズピアノ  だるま

それはそれとして青木理氏の著書の内容を、教えてもらうことはありがたいこと。長文なので2回に分けて掲載。


   『安倍三代』(青木理著)を読んで
                 東谷山六兵衛

 8月28日、安倍首相は突然、辞意を表明した。持病の悪化が原因だそうである。これで2度目。世間は同病を患う人に対して失礼だという論調もあるが責任ある首相たるもの一度目は悲劇であり、二度目は喜劇である。
 しかも話題は後継者選びに移っており、どんな方法で次期総裁を選ぶか二階幹事長に一任という相変わらずの永田町の論理が優先している。これについては日々情勢が変わっているので後述したいと思う。
 私は安倍晋三という政治家に対してはいい印象は持っていない。しかしなぜ自民党内で7年8カ月も首相を続けられたのかその理由もよくわからない。
 奇しくも私は『安倍三代』(青木理著)を読み終わったところであり、何か妙な因縁を感じている。
『安倍三代』は晋三にとっての父方の祖父寛、父晋太郎、そして晋三について書かれており、著者及び二人の取材者による関係者への聞き取り取材、および資料に基づいたルポルタージュ、ノンフィクション作品である。
 寛は下関市から遠く離れた旧日置村(現在長門市)で明治27年に生まれた。安倍家は代々醸造業を営んでおり、広大な土地を所有するこの地方の名家であった。しかし寛は1歳で父を亡くし、4歳で母を失った。母の姉のヨシに育てられた寛は物心ついた時から政治家を志し、東京帝国大学政治学科に入学する。政治家になるには金を作らなければならないと、会社を興す。そして嫁も貰い、一粒種にも恵まれた。これが晋太郎である。しかし関東大震災の影響で家業は倒産、妻も離縁して失意のうちに晋太郎を連れて日置村に帰る。悪いことは重なるもので結核に倒れるが村民のたっての頼みで村長職を引き受ける。
 しかしその頃戦争が拡大し、地方の生活は疲弊し、中小業者は倒産、娘を売る村民も出てきた。もとより富の偏在に怒りを感じていた寛は1937年の衆議院選挙に立候補し、国会議員を目指す決意をする。寛の社会的弱者の目線に立った主張は多くの村民に支持され初当選を果たす。当選後も軍部に阿ることもなく反戦、平和、富の平等な分配を主張する。当時の初当選組には三木武夫、赤城宗徳などがいる。戦火が拡大した1942年の選挙では大政翼賛会という国策選挙であったがこれに抗って翼賛会の非推薦候補として特高警察などの弾圧を受けながら見事当選を果たした。終戦直後の1946年に病状が悪化して急逝する。在職期間十年、反骨、反戦、反権力の政治家であった。享年51。早すぎる死である。
 その息子の安倍晋太郎については福田派のプリンスといわれ我々の世代には馴染みのある政治家であった。幼少時代は旧日置村で野山を駆け巡り、ガキ大将で面倒見がよくスポーツ万能、学力も優れていた。ただ父寛が離婚していたので乳母の小島ミヨや叔母のヨシに育てられた。兄弟もいなくて孤独な少年でもあったようだ。この頃晋太郎は「僕のお母さんは何処にいるの」と親戚の連中によく訪ねたそうである。山口中学から東大へ入学した。東大在学中に滋賀航空隊に入隊し、特攻を志願する。すでに水中特攻の訓練も受けて
死ぬ覚悟もできていた。しかし敗戦。九死に一生を得た晋太郎は東大に復学する。
 その頃、相次いで不幸が彼の身に起こる。まず父寛の急逝、そして母親代わりのヨシまで喪ってしまう。
 出征するにあたって、寛は「この戦争は負ける。敗戦後の日本が心配だ。若い力が必要だ。無駄死にはするな」とアドバイスしていたという。
 東大を出て毎日新聞の記者になり、やがて政界へ打って出る。岸信介の娘洋子と結婚するが「俺は岸信介の娘婿ではない。安倍寛の息子だ」というのが口癖だったと周囲の人間は苦笑交じりに話している。確かに岸信介の娘婿というブランドは大きいが周囲の目はともかく本人はそういわれることを嫌っていたらしい。晋三と違って在日コリアンへの偏見などはなく、在日の支持者もかなりいたという。いつもニコニコしていて政治的バランス感覚の取れた政治家であったと記憶している。
 しかし次期総理候補と期待されながら、平成3年肝臓がんで死亡。享年67。
 そして先日総理大臣辞任を表明した安倍晋三。この政治家は初代、二代と違ってつくづく強運な持ち主の政治家であると思う。

                                   明日に続く


1日休んで今週も家人さんの通院、夕方、私の腰痛通院の間に、午後の来客もあったためか疲れてしまって痛みも急増した様子。
痛みはメンタル面の影響も大きいので注意したい。
私も老いては行動しないことも視野に入れないと。


家人さんの病院前の花
20200914104605_p (002).jpg


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ニッキー

疲れてると何もなくても体が不調を訴えてくるのだから
家人さんもwoldboarさんも痛みが増しますよね(*_*)
ゆっくり休んで福ちゃんに癒してもらってくださいね=(^.^)=
by ニッキー (2020-09-15 07:07) 

よしころん

>痛みはメンタル面の影響も大きい
わたしも年々感じています…
お二人とも心身ともご無理なきよう、ゆるゆると。
by よしころん (2020-09-15 08:52) 

アニマルボイス

怠惰人間の私からすると、wildさんはまだまだ元気。
よしころんさんに至っては絶好調。
見習いたいと思っていますが、体が・・・(;_;)
by アニマルボイス (2020-09-15 09:01) 

wildboar

ニッキー様
急に朝の冷え込みがありましたしねえ。
その福ちゃんが今朝はちょっとおかしい(・・?
by wildboar (2020-09-15 10:10) 

Boss365

こんにちは。
家人さん、精神的な疲れからの痛み、お大事にです。
来客も気分転換になるなら良いですが・・・
気を付けたいですね!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-09-15 10:11) 

wildboar

よしころん様
よしころんさんには芍薬甘草湯という強い味方が(^○^)

by wildboar (2020-09-15 10:14) 

wildboar

アニマルボイス様
そういえば芍薬甘草湯の効果報告がありませんねえ(。´・ω・)?
by wildboar (2020-09-15 10:16) 

wildboar

Boss365様
来客は、例の大企業の副店長というストレスのたまる
人物ですよー( `ー´)ノ
by wildboar (2020-09-15 10:18) 

アニマルボイス

飲んだり忘れたりです・・・(^^;
by アニマルボイス (2020-09-15 14:42) 

wildboar

アニマルボイス様
忘れないように飲みましょう、信じて飲むことが改善につながります(^O^)/
by wildboar (2020-09-15 19:19) 

アニマルボイス

マスクもときどき忘れるくらいですから・・・( >_< )
by アニマルボイス (2020-09-15 19:41) 

wildboar

アニマルボイス様
それは私もよくあることなので、今ではバックシートに箱ごと置いています(。-_-。)
by wildboar (2020-09-15 19:52) 

夏炉冬扇

助け合いの世の中になるように。
経済1番はいけません。
by 夏炉冬扇 (2020-09-15 21:24) 

wildboar

夏炉冬扇様
地域包括支援システムが発せられてからもう数年も経っているのに、実感がありません。
by wildboar (2020-09-16 13:05) 

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